第24回木星会議集録 2000.2.26〜27

1999年6月〜2000年2月の木星観測と研究発表

於 愛知県名古屋市NTT松原苑 2000.2.26〜27


表紙
第24回木星会議プログラム
2000年2月  愛知県名古屋市 2月26日(土)
12:00
受付開始
13:00
開会
 
開会の挨拶     (世話人 天文同好会サザンクロス代表)         
船戸昭孝
総合司会
安達  誠
挨拶
安達  誠
13:10
自己紹介 (1人1分程度)
14:00
a
15:30
研究発表
 
木星面今シーズンのまとめ                                     
堀川 邦昭 
記念撮影と休憩
高橋 章
15:45
b
c
d
e
17:00
研究発表
永続白斑の合体について
田部 一志 
BEとFAの合体間近か
伊賀 祐一
1990年代におけるNEB北縁のバージの起源 (OHP)                  
堀川 邦昭
フォトショップとステライメージ3 を用いた惑星画像処理について
新川 勝仁
分科会
 
デジカメと画像処理
池村 俊彦
観測結果の理論的考察方法など
堀川 邦昭
木星面追跡の方法と魅力
伊賀 祐一
スケッチ入門講座
安達 誠
18:00
分科会報告
18:30
懇親会
20:30
和室懇親会 HSTのテレビ放送鑑賞 24時就寝
2月27日(日)
09:00
f
g
h
i
j
k
研究発表
木星の斑点と帯状流測定                                      
竹内 覚
木星大気の電波観測                                           
長谷川 均
(15分休憩)                                               
 
デジタルビデオの木星画像処理                                 
唐沢 英行
家庭用ビデオカメラによる惑星の撮影                           
西谷 輝昭 
1999年の土星南高緯度の赤み報告                               
池村 俊彦
FA-BE最新画像による緊急発表                                  
伊賀 祐一
11:00
12:00
全体会 次期開催予定など
安達  誠
あいさつ&総評                                               
安達  誠
散会                                                         


目 次
開会の挨拶(世話人 天文同好会サザンクロス代表)・・・・・・・・
01
総合司会挨拶(安達)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
02
東亜天文学会からの助成金をいただきました・・・・・・・・・・
03
研究発表
04
研  1.木星面今シーズンのまとめ・・・・・・・・・・・・・・ 
04
研  2.永続白斑の合体について・・・・・・・・・・・・・・・
10
研  3.BEとFAの合体間近か・・・・・・・・・・・・・・・
16
研  4.1990年代におけるNEB北縁のバージの起源 ・・・・・・・
20
研  5.フォトショップとステライメージ3 を用いた惑星画像処理について・・
26
研  6.木星の斑点と帯状流測定・・・・・・・・・・・・・・・
30
研  7.木星大気の電波観測・・・・・・・・・・・・・・・・
36
研  8.デジタルビデオの木星画像処理・・・・・・・・・・・・
40
研  9.家庭用ビデオカメラによる惑星の撮影・・・・・・・・
44
研10.1999年の土星南高緯度の赤み報告・・・・・・・・・・
46
研11.FA-BE最新画像による緊急発表 ・・・・・・・・・・・
50
分科会
52
分科1デジカメと画像処理(池村)・・・・・・・・・・・・・・
52
分科2観測結果の理論的考察方法など(堀川)・・・・・・・・・
56
分科3木星面追跡の方法と魅力(伊賀)・・・・・・・・・・・・
58
分科4スケッチ入門講座(安達)・・・・・・・・・・・・・・・
60
懇親会風景スナップ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
64
和室風景スナップ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
65
終了あいさつ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
66
全員の記念写真・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
67
参加者名簿・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
68
終了後のスナップ写真・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
69
木星観測の報告先など・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
70
木星会議一覧・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
72

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開会の挨拶(世話人 天文同好会サザンクロス代表)
  サザンクロス代表 船戸です。このたび、第24回木星会議という、歴史ある
大きな会合のお手伝いをさせていただき、うれしく思います。また、本日は、
九州福岡県や、北海道など、遠方からも出席され、また、大学生など若い方
も多く、木星に関心を寄せる方の多さに驚いているところであります。
今日、明日 2日間で、有意義な会議となることを願っております。

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総合司会挨拶(安達)
  皆さんこんにちは。 月惑星研究会関西支部長の安達です。
木星会議も今回で24回になりました。前回23回は、1998年10月で
したので、毎年開催という通例に従うと、1999年開催となったはず
なのですが、大切な木星の観測好期の衝前後はさけようということで、
2000年2月の開催となり,1年おいての開催となりました。
 これまで中京地域は、惑星観測者層が少ない地区だったのですが、
池村さんのおかげで、惑星に興味を持つ方が増え、交通の便の良い名
古屋で木星会議が開催できました。これはまことに喜ばしい限りです。
これから日本中でこの会議が行われるように成ると思います。
 木星面の状況は、図らずも永続白斑BEとFAの合体間近かという時期
に成りました。今年もたくさんの注目させる現象が起こっていますが,
日本中の観測者のネットワークでこれらの現象を観測し,木星について
の理解をさらに進めたいと思います。また,木星の大気の研究など,さ
らなる発展を願います。

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東亜天文学会薮理事長から助成金をいただきました。


東亜天文学会薮理事長から助成金をいただきました。

page04 研究発表 1
木星面今シーズンのまとめ

木星面の概況(1999-2000シーズン)            
            
1.永続白斑(LEBS)            
  BEとFAの間隔は、今シーズンを通して13〜16°の間で推移してきた            
が、FAが大赤斑を通過した2000年1月以降、徐々に接近しつつある。            
            
    間隔の変化(伊賀氏測定)        
    2000/01/05    16°
    08        16°
    15        14°
    29        13°
    02/11       11.5°
    13        11°
            
  2/25の最新データでは、池村氏画像(伊賀氏測定)で11°、堀川の            
CMTで11.6°であり、今後さらに接近し合前後に合体する可能性が高い。            
両白斑の間にあった低気圧的白斑は、1999年12月〜2000年1月にかけて            
消失したようだ。今回の接近は、これが引き金になっていると思われる。            
可視光ではFAの方がやや南よりに位置しているが、メタンバンドでは            
ほとんど同じ緯度にある。            
  前回、BCとDEの合体は、DEの大赤斑通過から4ヶ月後の1998年2月に起
こり、中間の低気圧的白斑はやはり消失していた。最後の観測は1998年
1月中旬で(Pic du Midi)、間隔は約10°であった。したがって、今回
もあと数ヶ月で合体すると思われる。

2.大赤斑(GRS)
  シーズンを通し、RS本体がむき出しで見えることが多かった。南側を
囲むアーチの活動は弱く、前方のSEBsに沿って短いstreakが観測される
こともあったが、Dislocationなどに発達することはなかった。RS本体
は、淡く赤みも弱かった。北半分が相対的に淡く、内部に白斑が見られ
ることも時々あった(安達)。全体としてやや小ぶり(平均17.2°、堀川の
CMTより)で、1985年以降では最も小さい。経度は衝でII系:70°に位置し
ていた。シーズンを通してゆっくりと後退運動(65→75°)が見られ、こ
こ10年の傾向と一致する。

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page06
大赤斑と永続白斑などのドリフトチャート

堀川のCMT観測による。 
図中、○はCMT、□は読取りで模様の中央、<は前端、
>は後端を示す。 大きなマークは模様が顕著であること、
小さなマークは不明瞭であることを表す。 また、横線は
2つの暗い模様の間がshadeされていることを示す。
他のドリフトチャートも同様


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SEBsのジェットストリーム暗斑などのドリフトチャート

4.EZ
  EZは全体として暗化傾向にあり、STrZやNTrZに比べてやや薄暗かった。
EZnには、近年になく大きく顕著なfestoonが見られ、全周で11本確認され
た。festoon根元には明るい核状白斑(plume)も多く観測されている。EBは、
全周で濃く太く直線状である。
  10月頃からEZsにモヤモヤした領域が出現。2つの白斑とその周囲を取り
巻く暗部により構成されていた。この領域は、11月初めは体系U:200°前
後に位置していたが、徐々に後退しながら拡大し、2000年2月には体系U:
200〜300°台でかなり乱れていた。
  12月にこの領域が大赤斑を通過すると、SEBnにriftが生じ、SEB内の白雲
がEZsの白斑に連結される現象が見られた。これは、1970年代後半から1980
年代前半に存続したEZs ovalでよく観測された。riftはその後もこの領域
が大赤斑を通過するたびに観測され、約9h51m59sの自転周期を持っていた。
  この領域のメタンバンドによる観測(阿久津氏)によると、白斑の経度は
暗い大きな暗斑として写っていた(10月25日)。ただし、暗斑と白斑は経度
がややずれているかもしれない。8月8日に小さく明るい白斑が観測されて
おり、これが前兆の可能性がある。
  10月20日の岡山のメタン画像では、EZsにいくつかの白斑が捉えられてい
る。前述の暗斑とは一致しないが、ゾーン全体が乱れている特徴を示すよ
うだ。

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EZのfestoonなどのドリフトチャート

3.SEBの活動
  シーズン初めは、mid-SEB outbreakの再発があるか、または淡化に向か
うのか注目されたが、シーズンを通して濃化状態を保ち、安定したベルト
であった。南縁には8月以降、多くのprojection(暗斑)が並び、かなり凹凸
が見られた。これらは、SEBsのジェットストリームに乗って高速で後退し
ており、3つの暗斑の平均で9h57m43.7s(約3°/日)の自転周期が得られた
(堀川)。10月から11月にかけて、これらSEBsの暗斑のいくつかが大赤斑北
縁を回り込み、STrZ南部(STBnのジェットストリーム上)を9h53m台で前進
してきた暗斑と複雑なInteractionを見せつつ、大赤斑に取り込まれる様
子が、OAAの宮崎氏によって明瞭に捉えられた。
  大赤斑後方の活動域は、8月末と11月末に明るい白斑が見られたものの、
概して活動は鈍かった。その後方のSEBは先シーズン同様、ベルト中央に
濃い組織が見られ、明るい白斑の発生などは観測されなかった。
  8月から9月にかけて、大赤斑前方のSEBnに沿ってstreak上の明帯が伸び
たが、一時的なものに過ぎなかった。後述するEZsの暗化域にある白斑の
大赤斑通過に伴い、SEBnにriftが形成され注目された。SEBは1980年代と
同じように、今後も濃い状態を保つように思われる。

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NEBnのBargeなどのドリフトチャート

5.NEB
  北縁には先シーズン同様、バージやbayが多数観測された。
・体系II:130、200、240°付近のバージは昨シーズンから存続している。
・体系II:200、240°のものは、1997年に見られた三連構造のなれの果てである。
・体系II:270°付近のbayも1997年から永続しており、進路上のバージなどを
  次々に侵食しながら前進している。
10月〜12月にかけて、体系II:190°付近に小赤斑が出現した。6月頃から
不明瞭な暗部として見られたが、10月になってNEBから独立した小さな楕
円形の暗斑として観測されるようになった。

6.NTB
  南縁に暗斑やprojectionが見られた。  NT Current-Cに属する暗斑で、
6個が同定され9h49m前後の自転周期であった。 90年代を通して観測され
たNT Current-Cの活動の一環であると思われる。

                              以 上

page10 研究発表 2
永続白斑の合体について


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page16 研究発表 3
BEとFAの合体間近か
                     月惑星研究会関西支部 伊賀祐一

木星のSTBには、1940年頃から出現した3個のSTB Oval(永続白斑)が継続して見ら れていましたが、それらの大きさが縮小すると同時に、白斑同士の距離も接近して いました。1998年3月には、3個の白斑のうちBCとDEはマージして、BEと呼ばれる一 つの白斑になってしまいました。この合体現象は合の間に起こったために、残念な がら合体に至る過程はとらえることはできませんでした。 1998年のシーズンには、合体してできたBEとその後方のFAの距離が接近する様子 が観測され、6月に45度、10月には35度でした。BEはやや大きめでしたが、暗いエッ ジが形成されなかったために眼視ではとらえにくい状態でした。FAと比べて、緯度 がやや北寄りでした。 1999-2000年のシーズンの、BEとFAの様子を図1および図2に示します。シーズン 当初の5月にはBE-FAの距離は17度でした。観測条件の良くなった7月上旬の画像から、 BEとFAの間のSTB内に小白斑が見られるようになりました。8月8日の池村氏の画像で は、BEは周囲を暗部に囲まれ、五角形の奇妙な形状として観測され、さらにその内 部に暗い模様が見られました。BEとFAは反時計回りの高気圧性の渦ですが、間の小 白斑は時計回りの低気圧性の渦で、BCとDEが合体する直前に見られたものと同様な ものです。渦同士の接近による接触を、間に逆回転の渦を形成することで寿命を延 ばしているように思われます。 1999年9月中旬までに、BE-FA間の距離は12度まで接近し、このまま合体まで一気 にいってしまうのかと思われましたが、BEが大赤斑の後方30度に迫ってからBE-FAの 距離は広がっていきました。これはSTB Ovalが大赤斑の南側を通過する際には、緯 度がやや南寄りになり、前進速度がやや加速されるためです。11月中旬にはBEが大 赤斑を、12月中旬にはFAが大赤斑の南を通過しました。2つの白斑の間の小白斑は、 12月中旬頃まではとらえられていましたが、その後は消失したようです。この時点 で、BE-FAの距離は17度まで広がっていました。 大赤斑を通過し終えたBE/FAは、本来の緯度に戻り、再び接近を始めました。1月 5日に16度、1月29日に13度、2月13日に11度と、順調に接近しています。

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    図1

    図2

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    図3

1995年から2000年までのSTB Ovalと大赤斑のドリフトをプロットしたのが図3で す。STB Ovalは2年4ヶ月毎に大赤斑を追い越していきます。1997年8月に3個のOval が順次大赤斑を通過し、1998年3月にBCとDEが合体しました。1998年には合体したBE ともう一つのFAが見られ、1999年からさらに接近している様子が分ります。 BE-FAの経度差の変化をプロットしたのが、図5です。1999年9月中旬までに12度 まで接近しましたが、BE/FAが大赤斑を通過する際には両者の距離が17度まで開きま した。大赤斑を通過し終えた2000年1月から再びBE/FAは接近を始めています。 ところで、1998年3月に合体したBCとDEの場合の経度差の変化を示したのが図4で す。CMT観測が中心で精度が良くないのですが、経度差の変化は今回のBE/FAの場合 と同じ傾向です。つまり、1997年6月まで12度まで順調に接近していたBC/DEは、大 赤斑の後方に差し掛かったために一度20度まで距離が開きました。2つの白斑が大赤 斑を通過し終えた1997年9月からは、2つの白斑は一挙に接近し、1998年3月に合体し てBEとなりました。図4から、2つの白斑の距離が8度を切ると、白斑同士の合体と なる可能性が高いことが分ります。 図5のBE/FAの経度差の変化は、図4のBC/DEの経度差の変化と全く同じ傾向を示 しています。2つの白斑が接近すると渦同士の衝突を避けるために間に逆回転の渦が 生じること、大赤斑の後方に達すると白斑同士の距離が開くこと、大赤斑通過後は 間の小白斑は消失すること、そして一挙に白斑が接近すること、と共通点が見られ ます。このことから、今回のBE/FAの接近は、このまま一挙に接近してついに合体ま で行ってしまいそうです。 BEの直径は10度、FAの直径は6度ですから、2つの白斑の中心距離が8度になると渦 同士が接触することになります。この時点でBEとFAの合体が起こると考えられ、現 在の接近の様子から早ければ2000年3月中旬には合体が起こりそうです。                               以 上

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    図4

    図5
                                    研究発表 3 end

page20 研究発表 4
1990年代におけるNEB北縁のバージの起源
                     月惑星研究会  堀川邦昭

概要 (Abstruct) バージ(barge)とノッチ(notch)はNEB北縁に特徴的な模様である。1989年以降、 繰り返し出現しており、現在見られるもののうち数個は1997年まで溯ること ができる。 これらは、NEB拡幅期の終わりに数個づつのセットとして突然形成さ れ、拡幅期間内にNEB北部に見られた暗部や白斑とは関連しない。バージやノッ チは一度形成されると比較的長命で、数ヶ月から数年の寿命を持つ。バージとノ ッチは、NEBの拡幅現象によりNEB北縁のジェットストリームが不安定になり、蛇 行することで生じると考えられる。

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序 (Introduction)

  木星面のベルト/ゾーン上には様々な模様が観測される。これらの模様また
は現象は、木星の緯度帯ごとに特徴的であり、大赤斑(GRS)、永続白斑(LEBS)、
SEB撹乱などはその代表例である。

  北赤道縞(NEB)北縁から北熱帯(NTrZ)でも極めて特徴的な模様が現れること
が知られている。ひとつは暗斑で、大きく拡散したものから小さく丸いものま
で形状は様々であるが、典型的なものは東西に長く輪郭がはっきりしているた
め、バージ(barge) - はしけ - と呼ばれる。もうひとつは小型の白斑で、ノ
ッチ(notch) - 刻み目 - と呼ばれる。通常はNEB北縁に半円形の湾入を形成し
ているが、NEBが幅広い時にはベルト北部に埋もれた小白斑として見られるし、
ベルトが細くなるとNTrZに露出して観測が困難になる。バージやノッチは、同
時期に複数個が交互に並んだアレイとして形成される傾向があり、ボイジャー
の画像からNEB北縁のジェットストリーム(後述)の蛇行部分に生じる渦である
ことが知られている。

  また、NEB北縁には大赤斑のミニチュアのような、赤みを帯びた斑点が出現
することがあり、小赤斑(LRS)と呼ばれている。これまで観測されたのは、18
95/96、1919/20、1973、1976/77、1992/93、1999/00の6シーズンしかない。
ノッチと同じ高気圧的渦であるが、成因は明らかになっていないが、Rogers
(1995)はNEB内部に発生する白雲活動(rift)との関連を示唆している。

これら3種類の模様の特徴を表1にまとめる。

表1
   
バージ  ノッチ  小赤斑
サイズ  
幅2.5〜3゜  直径5〜7゜ −
緯度  
北緯16゜  北緯19゜  北緯19゜
色調  
茶色系  白  赤みを帯びる 
循環  
低気圧的  高気圧的  高気圧的
寿命  
数ヶ月〜数年  数ヶ月〜数年  数ヶ月〜1年程度
以上の模様はどれも北熱帯流(North Tropical Current)に乗って運動する。 このカレントは1787年にシュレーターが発見したもので、木星のカレントとし ては最も歴史が古い。平均の自転周期は9h55m28.3s±7.4sである。経度範囲に よって異なったドリフトが観測されることがあり、spot同士の衝突も起こって いる。 NEB北縁にはジェットストリームが存在するが、他の緯度のジェットストリ ームに比べて弱い。ボイジャーによって発見され、-24.3m/s(9h56m42s相当)と 遅く、地上から観測されたことはない。

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観測 (Observation)

  1997年以降、NEB北縁には多くのバージやノッチが観測されている(図2)。
バージは1997シーズンに6個、1998/99シーズンに5個、1999/00シーズンは7個
同定されており、ノッチは1997シーズンに5個観測されたが、それ以後はNEB北
縁がやや後退したため、1998/99シーズンは1個、1999/00シーズンは2個と少な
くなっている。比較的長命なものが多く、図2で実線で結んだものはシーズン
をまたがって存続している。また、少なくとも3つは、この期間を通じて生き
残っていることがドリフトチャートから明らかである。

  過去に溯ると、ボイジャーが木星に接近した1978/79シーズンに4個の典型的
なバージが観測されている。その後はしばらくの間静かであったが、NEBが記
録的に幅広くなった1988/89シーズン以降、NEBnには繰り返しバージとノッチ
の出現が見られるようになった。以下にその状況をまとめる。

  NEBは1988年の合の時期に北側へ拡大し、1988/89シーズンは近年例を見ない
ほど幅広くなった。宮崎(1988)によれば、このシーズンのNEBの幅は14.8°で、
通常の北組織の北側に別の組織が発達し、ベルトは三重構造をしていた。北組
織と中央組織の間には、普段であればバージやノッチであろう暗塊や小白斑が
見られた。

  次の1989/90シーズンになると、NEB北縁が後退し、バージのアレイ(8個)が
観測されている。バージは30〜40°の間隔で全周に渡って見られ、このうち数
個は翌1990/91シーズンも観測され、さらに1991/92シーズンまで追跡可能なも
のもある。この間、NEB北縁はしだいに静かになり、バージの濃度も減少して
NEBnの小さな凹凸として見られるのみとなった。

  1992/93シーズンになるとベルトがやや細くなったためか、再びNEB北縁に顕
著なバージがいくつか観測されているが、全体としてドリフトが速くなってお
り、それ以前のものとの同定は困難である。

  1993/94シーズンはNEBがやや拡幅したため、NEB北縁はほぼ平坦でNTrZに白
斑がひとつ観測されているのみである。翌1995シーズンはNEBnがやや後退し、
ベルト北縁に凹凸が目立つようになり、顕著なバージも2〜3個観測されている。

  翌1996シーズン前半も多くのバージが見られ、ベルト北縁に半円形の湾入を
形成するノッチも多く観測されたが、シーズン後半になるとベルトの拡幅が始
まり、バージやノッチは急速に姿を消してしまった。1996年秋の木星面はNEB
が幅広く、北縁はほぼ平坦で顕著な模様は見られない。その後、1997シーズン
にベルト北縁の後退が始まると、最初に述べたようなバージやノッチのアレイ
が発生している。

  なおこの間、1993年と1999年に小赤斑が観測されているが、寿命は数ヶ月と
短命であった。

  図2に1997年以降のNEB北縁の模様のドリフトチャートを、図3に1988年〜2000
年のNEB北縁の模様のドリフトチャートを示す。


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  図2

図3

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  表2

表3

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まとめ (Summary)

  表2に1988/89シーズン以降観測されたバージやノッチの自転周期を掲げる。
この期間の平均自転周期は、9h55m37.5s±5.3sで、北熱帯流の平均(9h55m28.3
s±7.4s)と比べるとかなり遅い。個々のシーズンで見ても、1992/93シーズン
の9h55m29.5sが最速で、ほとんどのシーズンで体系2に近い自転周期となって
いる。これは1980年代初めから始まった北熱帯流の減速傾向(Rogers, 1995)を
裏付けている。

  表3はNEB北縁の模様の自転周期を、明るい模様(ノッチなど)と暗い模様(バ
ージなど)ごとに集計したものである。明るい模様の方がやや短い自転周期と
なっており、Rogers(1995)に一致する。

  前節で述べたように、バージ/ノッチとも長いものは3年近く存続しており、
木星面の模様としてはかなり長命である。特にNEBの大規模な拡幅期の後に出
現するバージ/ノッチのアレイの方が、単独で発生したものよりも長命なよう
である。

  興味深いのは図2で「W1」と符号を付けたノッチである。このノッチは他の模
様よりも明らかに速いドリフトを持ち、進路上にあるバージやノッチを次々と
侵食しながら前進している。このように同じ緯度にありながら異なるドリフト
を持つのは、北熱帯流の特徴であり、spot同士の衝突も過去に何度も観測され
ているが、W1の形状は他のノッチと同じNEB北縁の湾入または白斑であり、見か
け上何ら変わりはない。そのため、他のバージやノッチと衝突して、なぜW1の
みが生き残ることができるのかは全く不明である。また、W1の通過後にはやや
動きの遅いバージ/ノッチが出現しているようで、W1がNEBnを耕す働きをしてい
るように見える。これは、北温帯流-C(NT Current-C)の先行白斑(Leadingspot)
のケース(宮崎, 1990)によく似ている。


考察 (Discussion)

  ここでNEB拡幅期の後に発生するバージやノッチのアレイの起源について考え
ることにする。この観測期間におけるNEBの拡幅現象は1988年と1996年に起こっ
た。1994年にもNEBはやや幅広かったが、それほど大規模なものではなく、翌19
95年に見られたバージも数少なかった。

  バージ/ノッチのアレイは、NEB拡幅末期に形成される。拡幅期のベルト北部
に観測される顕著な暗塊やノッチと同等の小白斑が、ベルト北縁の後退により
取り残されてバージやノッチとなるという見方もあるが、図3のドリフトチャー
トでは、1988〜1989年の場合も1996〜1997年の場合も、出現したバージ/ノッチ
はどれもベルト拡幅時に見られる模様とは関連を持たないし、拡幅以前の模様
ともつながりは見られない。したがって、バージ/ノッチのアレイは、ベルト北
縁の後退開始時の比較的短時間の間に突然形成されると考えることができる。
恐らく、ベルトの拡幅によりジェットストリームが不安定になり、蛇行するこ
とでバージ/ノッチのアレイが形成されるのではないかと思われる。

ベルトの拡幅がどのようにして起こるのかはわかっていない。NEBnのジェット
ストリームが北へシフトしている可能性も考えられるが、高気圧的循環を持つ
ノッチがNEBの拡幅期間、ベルト北部に埋もれた小白斑として観測されるとい
う事実から、拡幅時でもジェットストリームは通常の位置、すなわち小白斑の
南側にあると考えるのが妥当であろう。これが事実であれば、ジェットストリ
ームの蛇行はNEBの拡幅が原因であり、木星面のアルベドの変化が木星の風の
運動に影響を及ぼしている例として重要である。


参考文献 (References)

Rogers, J.H., The Giant Planet Jupiter (Cambridge Univ. Press, 1995)
宮崎勲, 天界 Vol.761 木土星課報 (東亜天文学会、1988)
宮崎勲, 天界 Vol.780 木土星課報 (東亜天文学会、1990)


page26 研究発表 5
フォトショップとステライメージ3を用いた惑星画像処理について
                     新川 勝仁

1 はじめに    一般に、光学的観測手段には、眼視、銀塩、CCD 撮像の3 通りがあ   り、特に最近進歩が著しいのがCCD 撮像である。CCD 撮像には大   きく分けて、   A.冷却CCD カメラ   B.デジカメ   C.ビデオ   の3 通りの方法がある。   CCD 撮像では、撮像後の画像処理が必要になる。月惑星研究会関西支   部では“ピコナ族”と呼ばれる方々が成果を上げておられる。“ピコナ   族”は、デジタルカメラPicona で撮像した画像データを池村氏開発の自   動処理ソフトで処理し報告されている。また、WEB では伊賀氏による   強調処理されたものもあわせて公開されている。しかし、前述のように、   CCD 撮像には色々な機材があり、それぞれの特長を活かした画像処理   が望ましい。観測者はそれぞれ工夫をされておられるが、画像処理の手法   に関してはもっと情報交換が必要と思われる。私はデジタルカメラDimage    EX で継続的に撮像を行っており、ここでは、私が行ってきた画像処理の   手法について概略報告し、みなさんのご意見を賜りたい。

page27
2 画像処理の例    
  2.1 手順    
  私の惑星画像処理は以下のような手順で行っている。  
    1.重心トリミング
    2.良い画像を選ぶ
    3.コンポジット
    4.大気差の補正
    5.画像復元処理
  2.1.1 重心トリミング  
    画角の中心が惑星の中心になるように重心トリミングを行う。これは自
    作のソフトによりバッチ的に行っている。これによって、後のコンポジ
    ット処理が非常に楽になる。自作のソフトは汎用のものであるが、公開
    できるレベルになったら、私のWEB(http://www.niikawa.hoops.ne.jp/)
    からダウンロードできるようにしたい。
  2.1.2 良い画像を選ぶ  
    シンチレーションがおさまった瞬間を狙ってシャッターを切ってはいる
    ものの、ましな画像は1割もない。コンポジットするにあたり、できる
    だけ良く写った画像を選別することが不可欠である。
    さて、デジカメによるカラー画像の場合、大気差の影響やその時々の透
    明度による色合いの違いによって受ける印象が異なり、本当に良く写っ
    ている画像の選別が実に困難である。
    そこで、私は、色合いに惑わされず選別を容易にするために、重心コン
    ポジットしたカラー画像をグレースケールに変換した後にチェックする
    ようにしている。この目的には、バッチコンバージョンもでき、スライ
    ドショーも可能なソフトThambsPlus(シェアウエア)が非常に便利であ
    る。


page28
  2.1.3 コンポジット  
    次に、良い画像のコンポジットを行うが、これには、ステライメージ3
    をお奨めしたい。コンポジットで加算を選択すると、8ビット以上の階
    調が得られる。また、バージョン3になって相関演算によるコンポジッ
    トが可能になり精度が向上した。なお、フォトショップでもレイヤー合
    成によってコンポジットが可能であるが、この場合には手作業で位置あ
    わせを行う必要がある。
  2.1.4 大気差の補正  
    デジカメによるカラー画像の場合、大気差の影響で色ずれが生じている。
    コンポジットの後、これを補正する。ステライメージ3でも不可能では
    ないが、これにはフォトショップが便利である。調整レイヤーでトーン
    カーブを上に乗せて、トーンカーブを立ててやると、輪郭部分の色ずれ
    がはっきりする。その状態で、Gに対するRレイヤー、Gに対するBレ
    イヤーの位置を各々移動させて、輪郭の色が中心に対して均等になるよ
    うにする。大気差の補正が完了したら調整レイヤーを削除する。
    (なお、大気差がさほど大きくない場合には、このステップは後で述べ
    る画像復元の後に行ってもかまわない)。
  2.1.5 画像復元  
    コンポジット後に画像復元を行う。木星、土星はLチャンネルで復元す
    るのが手間もかからず良いようである。そのため、フォトショップを使
    って、画像をRGB 空間からLab 空間へ変換する。
    次に、L 画像をステライメージ3 を使って画像復元し、必要なら復元
    後、アンシャープマスク等のハイパスフィルタ処理により強調処理を行
    い、処理が終わったL画像を元のL チャンネルにペーストする。
    一方abチャンネル画像はノイズ除去処理(例えばガウスぼかし)を行
    い、色ノイズを除去する。その後、Lab 空間からRGB 空間へ戻す。
    このようなLab 空間での復元処理は、特にデジカメのJPEG ファ
    イルやビデオファイルから作成された静止画像をソースとするコンポジ
    ット画像に適した処理である。なお、L 画像はG 画像を主成分とする
    ので、R 画像が主となる火星の場合には、RGB 毎に復元する方が良
    い。

page29

  3 基本的な心構え           最後に基本的な心構えについて確認しておきたい。画像処理、特に画像         復元処理による成果はすばらしいものがあるが、決して画像処理に頼っ         てはいけない。画像処理で救えるのは感覚的に50%くらいである。別               の表現をすると、シーイング2レベルの画像をシーイング5程度に救済               することは可能であるが、シーイング10 には絶対できない。従って、               良い元画像が得られるように、光軸を良く合わせ、シンチレーションの               治まる瞬間をじっと待って、沢山の画像を撮ることが一番重要であると               考えている。                         以 上

page30 研究発表 6
木星の斑点と帯状流測定
                     竹内 覚(福岡大・理)、浅田秀人(東亜天文学会)

1.序  木星の大気循環を解明していくためには、  長期にわたり大気活動をモニターしていく必要がある。  例えば、帯状流分布は非常に安定していることが知られているが、  しかし精密な測定はVoyager探査機によるものだけで、  どの程度安定か、それとも若干の変化があるのかはわかっていない。  また、木星に見られる多数の渦の発生、消滅、寿命などの性質は、  まだ十分なデータがなく、今後の長期間かつ連続的な観測が必要である。  このようなモニター観測のためには、常時観測可能な機材が必要であるが、  大型の観測装置は様々な天体を観測する要望があり、  常に木星を観測するわけにはいかない。  そこで、今回はアマチュアでも所有可能な口径数十cm程度の望遠鏡と  冷却CCDカメラによる観測から、  木星大気の形態学的情報がどの程度まで得られるかを調べ、  それにより今後のモニター観測の可能性について検討した。

page31

2.観測・解析 観測は、浅田所有の口径305mm反射望遠鏡と、 冷却CCD (35万画素)を用いて行なわれた。 機材の空間分解能は、0.168arcsec/pixel であるが、 シーイングによる実質的な分解能は約1.5arcsecである。 観測期間は、1997年4月25日から1998年1月9日までの間の56夜(160画 像)、 および1998年5月14日から1999年1月31日までの間の75夜(240画像)であ る。 CCD画像は、一次処理(ダーク差引、フラット補正)をした後、 強調処理(アンシャープマスク)を施し、 これに木星経緯度図を重ねあわせて、斑点等の位置を読み取る。 読み取り精度は約1度である。 これらのデータの内 経度については、通常のCMTデータと同様に、 特定の帯域ごとのドリフトチャートにまとめられ、模様の同定をおこな う。 ドリフトレートは、最小自乗法により一次式に近似して計算される。 緯度は同定された模様ごとに平均値が計算され、 これを用いてドリフトレートを体系IIIに対する移動速度に変換する。

page32
3.ドリフトチャートと帯状流分布 

得られた結果の内、NNTZ, NEB, SSTBのドリフトチャートを、
図1,2,3 に載せる (基準は体系II)。
同定された模様については、図中に番号が振ってある。
またシーズンを越えて同定可能な模様は、線で結んである。
これらを見ると、シーズン中はかなりの模様が追跡されていることがわか
る。
しかし、合前後のに適さない期間が数カ月あるため、
シーズンを越えての追跡は難しい。

また図4に、ドリフトレートより計算された移動速度を示す。
斑点の移動速度は、第1近似的には木星大気の東西風速を示すと考えられ
るので、
これらをVoyager探査機による帯状平均東西風速分布(Limaye, 1986)と
比較する。

図中、実線がVoyager探査機の結果で、今回の測定結果は、
緯度の測定誤差(各測定値の標準偏差)のエラーバーを伴って、表示してあ
る。
風速の誤差(最小自乗法の標準偏差)は充分小さいので、表示していない。

全体的には、今回の測定結果はVoyager探査機の結果と一致していると言
える。
例えば、NT Current-Cの高速気流や、NNTZ付近のシアー流をよく再現で
きている。
図5はNNTZ付近の拡大図であるが、
個々の測定が東西方向に平均化された結果でないことを考えれば、
大まかではあるが緯度のわずかな違いによる風速の変化の傾向を捉えている。
しかし細部についてはいくつか問題が
ある。まず図5では、風速の緯度変化
に対して緯度の測定誤差が十分ではな
いことがわかる。またNEBやSTZのよう
に、帯状流風速とは大きく食い違う部
分もある。特にSTZの結果は、永続白斑
のような大型の渦を追跡した結果であ
り、この場合は渦の移動速度を測って
いると思われるため、風速とは異なっ
た結果が出てしまう。

 帯状流風速については、最近Simon 
(1999)がHSTやGalileo探査機の画像か
ら新しい測定結果を出しており、それ
によるとVoyager探査機の結果とほと
んど変化は見られない。このように
帯状流測定は、相当の空間分解能が
要求される。HSTなどは惑星専用では
ないため、長期かつ連続的な観測に
は使えないが、帯状流風速測定なら、
割合短期間の測定から結果を出せる
ので、むしろ地上観測より適してい
ると言える。
図1


page33
図2

図3

図4

図5


page34

4.まとめ 今回は、長期にわたる木星大気のモニター観測の可能性について、アマチュアでも 所有可能な口径数十cm程度の望遠鏡と冷却CCDカメラによる観測から、得られる成果 について検討した。 結果はまず、帯状流風速分布の測定については、ある程度の結果は得られるものの、 十分とはいいがたい。むしろHSTのような高空間分解能の観測装置で、短期間の内に 測定する方が適していると思われる。

page35
しかし、次に、個々の模様の追跡については、観測時間の関係から地上の小型望遠鏡
でやっていかなくてはならないことであり、また今回の結果からそれが可能であるこ
とがわかる。問題としては、合前後の観測不能期間が長く、シーズンを越えての模様
の同定が難しいことが、挙げられる。これは解決することが、そもそも難しい問題で
ある。しかし、数年以上の寿命がある木星の斑点を調べるためには、今後この問題に
挑戦していく必要がある。

第3に、どちらにしろ緯度の測定精度がまだ不十分であり、今後の解析手法を改善しな
いといけない。今回のような画像にネットを当てる方法は1度の精度が限界であり、他
の方法を考えていくことが必要である。




page36 研究発表 7
木星大気の電波観測
                     長谷川 均  (月惑星研究会)

1.連続波電波で見る木星大気 サブミリ波からセンチ波領域の電波波長領域で木星を見ると、雲粒子による散乱、吸収の影 響が相対的に小さくなり、大気の組成、温度の構造を調べるのに適している。大気を見る場合 に有効な波長は、サブミリ波領域から 10cm までの領域で地球大気による吸収の影響の少ない 波長である。波長 10cm 以上では木星磁気圏からのシンクロトロン放射が重なってしまい大気 の情報を得るには適さない。これら電波波長領域では、大気からの熱放射を直接見ることにな り、見通せる深さは、大気中の吸収物質の量に依存する。木星大気の場合、電波波長で主な吸 収物質はアンモニアであり、およそ気圧で 1 -- 5 bar の深さのアンモニア空間構造を調べる ことができる。アンモニアは木星の最上層の雲を作る物質であり、特に最近発達してきた電波 干渉計技術を用いることで高空間分解能の画像を得ることが可能になってきた。これによって 凝結物質の詳細な空間分布についての情報を得ることができる。これと光赤外観測によって得 られる雲の空間分布の情報を合わせることで、木星の縞模様の立体的な構造を解明することが 可能になる。 2.観測方法 2.1シングルディッシュによる観測 木星大気の電波は、シングルディッシュによる観測と干渉計による2種類の観測方法がある。 シングルディッシュによる観測では、アンテナのビームサイズがアンテナの口径にもよるが、 木星の視半径程度かそれより大きいために表面の構造を分解することまではできない。そのた め、フラックス強度から惑星面平均輝度温度のみが得られる。したがってシングルディッシュ による観測ではできるだけ多くの異なる波長による観測を総合して大気全体のアンモニアの鉛 直分布を調べることになる。 図1 は、これまでに論文として出版されたデータをプロットしたものである。1.3cm 付近に 見られる温度の極小がアンモニアの吸収のピークであり、その両側の波長で次第に温度が高く なっていることがわかる。このスペクトルは、アンモニアの鉛直構造に敏感であるので、全波 長で矛盾なく観測値を再現できる大気モデルを作ることが要求される。

page37

2.2 干渉計による観測 複数のアンテナペアからのシグナルを相関させることで、像復元する技術が電波干渉計である。 観測はアンテナのペアが多く取れれば取れるほど質の良い画像が得られる。そのためにはアンテナ の数が性能の決め手となる。また、地球の自転も利用して多くの相関を得ることができるが、その 間に惑星が自転してしまうので、経度方向の構造は慣らされてしまう。センチ波による観測では、 VLA (VeryLarge Array)による分解能 1 秒程度の木星の画像が得られている(de Pater1986)。 この画像から木星の縞模様構造と相関する温度コントラストが得られ、モデル計算とのフィッティ ングにより、可視で暗く縞ではアンモニアが少ないことがわかってきた。次の節で大気モデルを紹 介する。

page38
(左):木星の雲の構造 
上からアンモニア、NH4SH、水の雲。
ガリレオプローブによる大気深部の
大気組成比を断熱上昇させた際に形
成されると期待される雲である。

(右):アンモニア組成比鉛直分布
実線はモデル計算によるアンモニア
鉛直プロファイルで、各プロットは
地上観測(○)およびプローブ(□)に
よる測定値。
図2

木星のモデルスペクトル。実線は上
からアンモニア組成比を太陽組成比
の 0.5, 1, 2,  5, 10倍とした場合。
1〜2倍の範囲だとおよそ観測と合う。
図3

南北プロファイルの波長による違い。
上から波長 2mm, 3mm, 2cm, 1.3cm。
ミリ波領域では高い温度コントラスト
が期待できる。
図4


page39
3.大気モデル

  木星の大気モデルを考える際に、太陽組成を基にして、メタン、アンモニアの組成比を分光
観測から得られた値に合わせたものを使う。最近ではガリレオ探査のプローブによる直接探査
の結果を用いることができるようになった。しかし、電波領域で最も不透明なアンモニアは、
プローブによる直接測定ではなく、電波の減衰から間接的に得られたものである(Young, 1998)。
特にプローブは木星面上で最も乾燥していると言われている hot spot に落ちたために、プロ
ーブから得られたアンモニアの組成比は木星面を代表しているとは言い難い。このあたりが地
上から電波を利用してアンモニアの空間分布を探査する意義でもある。
 大気組成を仮定すると、その大気を静力学平衡下で断熱的に上昇させることによって、水、
アンモニアが飽和する。過飽和になった分は全て雲になるという仮定から、木星大気上部には
水、NH4SH、アンモニアの3層の雲ができると予想されている(Weidenschilling and Lewis 
1973, Atreya and Romani 1985)。残念ながらガリレオのプローブ探査ではこれらに相当する
顕著な雲は測定されていない。
雲が凝結することで対流圏上部では電波の吸収に影響のあるアンモニアが減少する。観測から
モデルを用いてこのアンモニア組成比の鉛直プロファイルの決定を試みたい。図2 はガリレオ
プローブによる大気深部での大気組成比を用いた雲の構造を計算したものである。実際には雲
がほとんど観測されていないことから、この単純なモデルでは hot spot を再現することはで
きていない。
 放射伝達計算を行う際の大気分子による吸収源としては、アンモニア(反転遷移,回転遷移、
Pointer and Kakar 1975)、水蒸気回転遷移、水素分子衝突励起線を考慮する。吸収線の広が
りについては、Berge and Gulkis (1976), de Paterand Massie (1985), Joiner and Steffes
 (1991)の方法を用いた。
 木星を回転楕円体と近似し、地球からの視線方向を向いている側をグリッドに区切り、各面
素において放射伝達方程式を解く。今回は簡単化のために縞模様構造については、大気深部で
のアンモニア混合比に違いを与えたものとした。鉛直方向の積分範囲は、大気深部(100bar)か
ら上部に向かって0.1barまで行い、予想輝度温度マップおよび、東西、南北プロファイルを作
成した。マップおよびプロファイルは観測と比較するためにビームサイズでのコンボルーショ
ンを行った。
図3は、モデル計算による木星全球のスペクトルである。アンモニアの組成比を太陽組成の
1〜2倍の範囲とすると観測とよく一致することがわかる。しかし、ミリ波領域ではまだ合わ
ない部分もあり、これは実験室でのアンモニアの吸収係数についての測定、吸収線モデルの改
良に加えて、未知の吸収物質、雲による影響、大気の構造のより精密な理解などが求められる。
ガリレオのプローブによる大気深部での太陽組成の3倍という結果とはまだ開きがある。同じ
ガリレオでも NIMS, NFR では、太陽組成比の1.3〜1.5倍という結果も出ているので、まだ観
測および議論が必要である。
 縞模様のコントラスト(図4)は、アンモニアの組成比の違いでうまく説明でき、特に 2-3mm 
の波長では大きくなり、この波長で観測するのに適している。現在、筆者らのグループで国内
のミリ波観測装置である、NMA (野辺山ミリ波干渉計)による観測の提案を計画中である。

今後は、電波波長によるアンモニアの空間分布に加えて、近赤外による雲構造の観測との関連
や大気力学、雲物理を考慮したモデルの構築の重要になってくるだろう。将来的にはさらに波
長の短いサブミリ波の干渉計(LMSA)による観測が可能になれば、木星だけでなく天王星、海王
星大気についてのアンモニアの空間分布が詳しく観測できるようになるだろう。

参考文献
[1] Atreya,K.S. and P.N.Romani(1985)In Recent advances in planetary meteorology Ed. 
    by G.E.Hunt,Cambridge Univ. Press.
[2]Berge, G.L., Gulkis, S., (1976) In "Jupiter", Ed. T.Gehrels, 621-692
[3] de Pater,I.(1986)  Icarus 68,344-365.
[4] de Pater,I. and S.T.Massie(1985)  Icarus 62,143-171
[5] Weidenschlling,S.J., and J.S.Lewis(1973)  Icarus,20,465-476
[6] Young, R.E., (1998)  J.G.R 103  Icarus,20,465-476.



page40 研究発表 8
デジタルビデオの木星画像処理
                     月惑星研究会 唐沢 英行
 
モノクロビデオカメラ、8mmビデオカメラ、デジタルビデオカメラ、デジタル3CCDビデオカメラと使用
してきたが、その都度画像が良くなってきている。機材、技術の進歩に助けられているといわざるを得ないが、
簡単な処理により観測に使用できる画像が得られるかどうか検証してみました。
 
1.なぜデジタルビデオなのか
観測場所が自宅屋上で重量鉄骨建てですが、500m以内に新幹線などの鉄道が通っていて揺れがあります。
赤道儀が、自作フォークタイプであることも揺れの原因となっています。フォークタイプにしているのは、
30cm、F:6.5を2.5mドームに入れるためやむを得ない選択となりました。こうした条件から
1/60秒で録画できるビデオ録画が有利となります。
2.使用機材
・ 30cm赤道儀(ミラーは星野次郎氏作、自作フォークタイプ、パルスモーター駆動)
・ デジタルビデオカメラ(Panasonic 3CCD PRO NV-DJ100)接眼部に取り付け、コリメート方式で撮像
・ ノートPC(FMV-5133NP5/W)画像処理用
 

page41
4.撮像と処理
 
@撮像は、接眼部に取り付けたデジタルビデオカメラの液晶モニターでピントを合わせ、流し取り。
   15〜30分間隔で3〜5分撮像します。
A撮像後、静止画で再生し、良い静止画を「DVスタジオ2」でノートパソコンに取り込みます。
 
B数が多いほど良いが、時間がかかるので30〜40枚でやめる。1秒間に60画像あるので5〜10分の
  1を選んでも撮像実時間は、3〜10秒以内となります。
 
C「PlanetS」で1枚づつ取り込み、シャープな画像を選びます。
 
D選んだ画像のみを順次コンポジットします。「追加で読み込み」で開くだけなので簡単です。
E位置合わせは、「読み込み時重心移動する」を設定することで自動位置合わせができます。

page42
 
 Fコンポジットした画像の「明るさ」
  「コントラスト」を整えます。

 G「周波数強調」のモードで「処理」する。
 「周波数カット」、「強調範囲」、「強調計
   数」のパラメーターを決め「計算」します。
   周波数カット:45〜70より選択
   強調範囲:  20〜35位にする
   強調計数:  1.5〜2.0より選択
   パラメーターは、画像により異なるので
   その都度少し調整します。
Planetsでのコンポジットについて
◆Planetsでのコンポジットは、「追加読み込み」で追加していくだけで非常に簡単です。但し、1枚戻
  るなどの機能はありません。事前に1枚ごとに画像の良否を確認しておき、良象のみをコンポジット
  するようにします。
◆スライドバーで明度とコントラストの調整ができます。10枚以上コンポジットして、明るくなりすぎ
  たときに使用します。
◆強拡大で画面からはみ出しているときは、重心による移動をはずしてコンポジットする必要があります。
  その際画像のずれがある時は、右上の矢印キーでマニュアル合わせができます。
Planetsでの画像処理について
◆Planetsの画像処理の使いこなしは、まだこれからです。特に周波数強調処理の各パラメーターは、
  どのくらいが適切なのか、まだ未知です。 
  周波数カット45〜70  強調範囲20〜35  強調係数 1.5〜2.0  を設定していますが、元画像の調子
  によっては、さらに異なった値が良いことも考えられます。
◆多くのビデオカメラでの観測者に「Planets」が愛用されることを願っています。
=====================================================================================
コンポジットし、周波数強調で処理した1999年の木星画像です。処理がやや不足と思われる
もの、逆に処理が強すぎると思われるものがあります。今後の課題としてご覧ください。 
8月、9月、10月に良像が多く、11月になるとシーイングが悪くなりました。
 

page43
 
 
5.まとめ
10枚以上の画像をコンポジットし、画像処理を行えば、CCDカメラや
デジタルカメラの画像にはおよびませんが、かなり良い画像が  得られま
す。輪郭を残した画像からCMTを得ることも可能です。デジタルビデオ
の静止画をパソコンに取り込むことが簡単になり、その後の画像処理も容
易になりました。望遠鏡の揺れ、シーイングによる像の乱れを軽減する方
法として有効だといえます。今後は、得られた画像を観測データーとして
どう生かすかに努力したいと思っています。
 


page44 研究発表 9
家庭用ビデオカメラによる惑星の撮影
                     西谷輝昭(月惑星研究会・関西支部 東亜天文学会)
 
  数年前、ビデオカメラ(SONY CCD-TR1)で惑星が撮影できないも
のかと望遠鏡に取り付けてみました。満足できるレベルではありません
でしたが何とか写りました。ちょうどSL−9彗星が木星に突っ込んだ
頃でした。1995年、SONYから民生用にDCR-VX1000が発売されたのを
機会にデジタルに代え、その後DCR-PC1(Handycam)をサブ機として購入
し現在に至っています。シーズン中は晴れればほぼ毎日撮影しています。

  望遠鏡(ニュートン)自作(息子)の15cmF9(準?苗村鏡)が信
じられない程見えますので、21cmF6(ASKO)もありますが(無
名の鏡ながら大変よく見えます)、口径のハンディにもかかわらず、ほと
んど15cmで撮影しています。シンチレーションの関係上、本州では小口
径高精度鏡が絶対お勧めだと思います。

  倍率1000〜1500倍ぐらいがテレビ画面に映したとき一番良いようです。
コリメート法で 1000倍という倍率は、組み合わせが無限に考えられます
が、アイピースでは100〜150倍におさえ、ビデオカメラのズームで稼いだ
ほうが結果は良いようです。現在のカメラは高倍率のデジタルズームが
付いていますが、倍率を上げるほど画質が低下しますので必ず光学の部
分だけ使うようにします。メニューで設定できれば『デジタルズームは
使用しない』にしておきます。私の光学系では、色々試した結果アイピ
ースXP8mm(PENTAX)+ビデオカメラのズーム10倍がベストのようです。
このときの倍率は1675倍になります。


page45
ビデオカメラ
  アナログ式とデジタル式がありますが画像処理のことを考えるならデ
ジタルの方が有利ではないかと思います。倍率を上げますので低速シャ
ッターが切れマニュアル露出のできるものを選びます。DCR-VX1000(SONY)
は現用機ですが発売されて5年になり、サブに使っているDCR-PC1(SONY)
の方がCCDの感度も高く、低照度での分解能も良いように思います。
接眼部に直接取り付けるのもPC1は460gと軽く赤道儀の負担になりません。
(現行機種はDCR-PC100)

撮影
  カメラのピントは『マニュアル(手動)』で無限大にあわせ、ホワイト
バランスは『屋外(昼光)』に固定しておきます。できれば日付と時刻を
UT(世界標準時)に直しておきます。アイピースを覗き大体のピントを
出しておきカメラをセットします。カメラの液晶モニタは小さく、慣れる
まで大変見にくいですが(できれば外部出力端子にブラウン管をつなぐ)
慎重にピントを合わせます。そしてぶれないよう必ずリモコンでシャッタ
ーを開きます。なお、EZが水平になるよう注意します。シーイングの良
いときは3分ぐらいテープを廻しますが、あまり良くないときは30秒ぐ
らいにし、5分〜10分あけて何度も撮ります。拡大率が尋常でないので
赤道儀のセッティングと振動には特別気を配ります。

  以上のような点に気をつけて撮影をしていますが、再生時のモニタにも
気を配ります。ごく最近のテレビは大画面でもきめ細かくすばらしい画像
が見られますが、ブラウン管によってはコントラストが低く最悪の画質に
なることがありますので要注意です。デジタルテープの情報量は非常に多
く、それを生かせるモニタで観賞してください。

最近マイブームな訳
  家庭用ビデオカメラはある程度画像処理を施してからテープに記録され
ますが、眼視に非常に近い像として、いつでも何度でも再生してみること
が出来ます。眼視の折見落とした現象も後日確認することが可能です。そ
れに、20代〜30代の頃、GRSは赤くフェストーンはあくまでも青く見え
ていたのが、歳とともにモノクロームに近くなります、あなたも!ビデオ
ははっきり色を見せてくれます。初心者に説明するときもわかりやすく、
納得してもらえます。観望会で実際に覗いてもらうまでに確認が出来ます。
(GRS、カッシーニ等)冷却CCDもすばらしいと思いますが、眼視で
はあんなには見えません。造られた(?)画像ではないというところに魅
力を感じ、また近い将来、デジタルビデオからHSTのような画像を取り
出す処理ができるようになると確信しつつ、日がな撮影に励んでいます。

☆ 望遠鏡はアイピースと斜鏡(苗村鏡)を除き、主鏡の研磨からすべて自作
☆ ビデオカメラの取り付け部分も鏡筒から腕を出し自作(溶接は友人の外村氏)
☆ 赤道儀はNJP(高橋製作所)
☆ なお、現在庭に観測小屋(スライディングルーフ)製作中


page46 研究発表 10
1999年の土星南高緯度の赤み報告
                     池村俊彦  (月惑星研究会関西支部・サザンクロス・東亜天文学会)

1999年7月下旬に撮影した写真を仕上げていて、南極の周りが赤いと気づきまし た。これまでにこの部分が赤い姿は捉えられたものがあったでしょうか。HSTの ピンボケ時代に撮影されたもの(写真1)がありました。昨年はほとんど気がつか なかったので、いつから赤くなったのだろう、なぜ赤いのだろう、と疑問に思いま した。眼視でもみえるはずだと500倍で良く観察するとほんのり赤いのが認めら れました。私の他にも多くの方が口径30cm以上で眼視で認めました。11月ころにな って、やや薄くなったと気づき、撮影の度にさらに赤みが薄くなっていくので、こ れは、赤みが薄くなってきたとのは確かだろうと思いました。それでは、その赤み はいつごろが一番赤かったのか、グラフを作れば良い。ではどうやってグラフにで きるか、考えました。南極周りの部分と、他の部分との赤の彩度を数値にするには、 個々に撮影時の透明度、シーイング等の変化により、強調のばらつきがあり、粒状 性が荒く見えるものもあるので、苦労してソフトを組んでも、期待通りの成果が得 られないと思いました。それなら、TQCでも使っている計数方法として見た感じ を点数化して、とりあえず、1999年7月からの土星の写真で、採点し、そこら にあったメモ紙にフリーハンドでプロットしてグラフを作ってみました。あれあれ こんな簡単なことで7月8月がピークであるらしい様子がわかってしまいました。

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写真の@は、HSTピンボケ時代のときに撮影したもので、極の周りが 赤くなっています。 Aは、1998年11月3日 白斑が写ったときのもので、南極付近は赤い様子 はありません。 Bは、1999年8月3日で、最も赤かった頃の写真です。 Cは、1999年11月7日で、赤色が薄くなってきたと感じました。

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1999年3月以前の写真も見直してみると、1999年3月、2月もやや赤く なっていました。結局1998年12月でかすかに赤いという以後、2000年1 月までの60夜の写真について、   5:赤い  4.5:少し薄い   4:薄く赤い   3:少し赤い 2:わずかに赤い 1:かすかに赤い 0:全く赤みがない という点数をつけて、パソコンできれいにグラフを作りました。ご覧のとおり、7月〜8月がピー クなのがよくわかります。このグラフを作ってみる前は、赤みのピークは9月頃ではないかと思 っていましたので、ちょっと驚きました。

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阿久津さんの3色別の写真では、赤画像、青画像では、この部分は明暗の帯は見 られないが、緑画像では暗い帯になっています。赤が強いのではなく、緑が暗い、 つまり、暗めのマゼンタ色とも考えられます。
 最も赤かった時期は7月から8月いっぱいで、その後は次第に淡くなり,12月 から1月にはほとんどわからなくなってしまいました。見た感じ=ビジュアルフィ ーリングで、定量的ではありませんが,最も赤かった時期がいつだったのか、この グラフにより確かめることができました。デジカメの画像を、統一的な画像処理を することにより、これまでの銀塩カラー写真と比較して、色調のばらつきが少い画 像が多く得られ、この変化の様子に気が付いたものです。こういった変化に気づく ためにも、統一的な画像処理で淡々と(狂ったように)撮影、記録を続けることが 大切であると思いました。 今回の赤い色をしたベルトはBAAのグラハム氏によれば季節変化であろうとい う意見でした。関西支部の話し合いの中ではこの現象を季節変化と考えるのかはま だ多くの観測と、検討の必要があるということになりました。今後も注意して監視 していきたいと思っています。

page50 研究発表 11
BE−FAの最新画像による緊急発表
                     月惑星研究会関西支部 伊賀祐一
   図1

木星会議の開催中の2月27日朝に、2月25日(UT)のBE-FAの画像の報告がありました。 伊藤紀幸氏(新潟県)と池村俊彦氏(名古屋市)の観測で、メールによって画像の報告を いただきました。会議中に報告された画像の処理を行い、その最新情報を紹介しまし た。 BEとFAは1月末に13度まで接近していましたが、2月は天候に恵まれずに、13日 および20日の池村氏の観測が得られただけの状態でした。木星会議までの2月の画像 では、BE-FA間の距離は11度まで接近している様子がとらえられていましたが、いつ マージが起こっても不思議ではない状態に思われていました。 図1に示す二人の画 像を検討しましたが、冬場の悪気流の影響もあって、一見すると白斑が1個しか見え ませんでした。ひょっとするとBEとFAはすでにマージしたのではないかと疑われまし た。その後の解析から、条件は悪いものの、BEとFAは2個の白斑として健在で、両者 の距離は11度離れていることが確認されました。このような事例から、木星観測の結 果がインターネットの普及によって即時に見られるようになったといえます。 BEとFAのマージ 続報 木星会議の後もBE/FAを追跡する観測は継続され、3月21日頃にBEとFAはマージして 一つの白斑になりました。合体までの過程をまとめたものが図2です。この図は、観 測された画像から作成した展開図を第3系に対してプロットしたものです。 BEとFAの 2つの白斑は、3月3日には11度、3月10日には10度、3月15日には8.5度、3月20日には 7度まで接近しました。これらのBE-FA間の経度差の変化をプロットしたものが図3で す。このグラフから、BE/FAが大赤斑を通過した1月以降に急速に接近し始め、そのま まの接近速度を保ち、ほぼ予想された時期(3月中旬)にマージが起こったことが分り ます。 これらの画像を詳細に見ると、3月15日にはBEとFAはほぼ接触しており、横に 伸びている様子がとらえられています。3月20日にはさらに接近し、FAが南に移動し てBEの上に回り込んでいるようにとらえられています。インターネットを通じて公開 されているNASA IRTF望遠鏡の赤外画像や、Pic du Midi天文台のメタンバンドや近赤 外の画像から、3月21日頃に2つの白斑は合体したようです。国内では3月27日に、BE とFAの中間の経度に一つの大きな白斑として観測されました。 観測シーズン終了間 際で、しかも冬場の悪シーイングの中で、BEとFAの合体という貴重な現象を追跡する ことができ、本当に幸運だったといえます。                                    以 上

page51
   図2

   図3

page52 分科会報告 1
デジカメと画像処理
                     リーダー:池村 俊彦

●ピコナについて     ピコナの実機の紹介(池村俊彦)   実際に撮影に使っているピコナを持参し、紹介した。 Q;10ビットは、8ビットより、有利なのでしょうか。   池村; 普通のデジカメで撮影後出力されるJPGは、LRGBによる画像処理、       アンシャープマスク等強調処理がされており、これを阻止できません。     ピコナは、撮影直後にCFカードに書き込まれるCCDイメージを得る     方法を偶然発見し、これが10ビットの階調を持つ未処理画像データー     であることを発見し、BMP形式に変換するソフトを自作してその利用     を実現しました。各色10ビットから各色8ビットに変換する部分を、     惑星専用の最適な変換をすることで、より良い像で、強調処理が全くか     かっていない画像が得られます。ここから、また最適な強調処理をする     ことができるというわけです。一般撮影用にピコナで処理されるJPG     は、カブリが出ていたり、(1024階調内の)明るい部分が飛んでいたり、     階調が切り捨てられていたりするので、最大限の画像能力が引き出せま     せん。

page53
新川氏;  ピコナは、デジカメとしては、世代が古く、メモリー節約のため、    
    CFカードに一時的にCCDイメージを書き込む方式です。最近の機種
    ではカメラ内のメモリーで処理するので、CCDイメージの取得はでき
    ません。ピコナでできたのは、全くの偶然ですね。
    
Q;   池村さんは、どうしてこのピコナを選んだのですか。

池村;  たまたま小遣を持っており、店頭展示のものをいじくりまわして、1時
    間ほど見た後34000円なら買える、ということで、衝動買いしたも
    のです。10ビットデーターの取得方法は、その3ヶ月後に撮影中に低
    温のためカメラが動作しなくなり、故障したと思って、CFカードに残
    っていた未処理の画像データーを、救済しようと調べていて、その構造
    がわかり、取得方法も模索で得たものです。つまり、衝動買いした。撮
    影中の動作不良がきっかけで、10ビットのウラ業を会得した。という
    2つの偶然がありました。新川さん、このピコナの上を行く惑星撮影が
    しやすいデジカメを作ってください。
新川氏;  開発費が、ん千万円必要でしょうね。    


page54
●プリズム利用による大気差補正の紹介(池村俊彦)    
   電子カラー画像は、ソフトウェアにより、3色の色ずれを補正できま  
  す。しかし、緑、青のCCDピクセルは、赤外線にも感光するため、青  
  の画像単独でも、色ズレにより、鉛直方向にブレて写ることがあります。  
  これらを補正するためには、撮影時に検眼用のプリズムで色ズレを補正  
  して撮影することで、防止できます。最近の検眼用プリズムは球面メニ  
  クスになっており、ここにあるような両平面のものは、安達誠氏を通じ  
  て入手しました。種類は 0.5,1,2,3,4,5,6,7,8の9種類です。この度数  
  は、偏角です。 価格は1枚1500円前後です。厚さによりすこし価格が異  
  なります。     
Q; 全種類を使うのですか。    
A; 主に使うのは、1゜2゜ですが、超低空の水星が、8゜のプリズムで    
   きれいな半月状に見え、効果が絶大だと確信し、全種類をそろえました。
Q;  強さはどうやって調節するのですか。
A;  地平高度、拡大倍率によっても補正の強さを調節する必要があるので、
   プリズムの種類の選択と、拡大レンズから撮影面までの間に置く位置
   の調節により、ピント合わせ時に目で見て合わせます。
Q;  プリズムの補正方向はどうやって決めるのですか。
A; カセグレンの場合は、常に、下側にプリズムの厚い方を合わせます。
   ニュートンの場合は、少し考える必要があります。が、目で見て、色
   が出ない様に方向、強さに調節します。従って接眼部は、プリズムの
   回転と、デジカメの構図回転の機能が必要となります。


page55
●デジカメでのピント合わせの方法(池村俊彦)    
  @デジカメに、標準レンズをつけて∞の景色でデジカメのモニターを見  
   てピントを合わせます。標準レンズのヘリコイドの位置を覚えておく
   か固定します。
  Aピント合わせアイピースを、標準レンズに取り付けて、ピント合わせ  
   アイピース側のアイピースを抜き差しして∞の景色にピントを合わせ
   アイピースを固定します。
  B撮影時に、望遠鏡のデジカメ接続部にピント合わせアイピースをつけ  
   て、対象に望遠鏡のラックピニオンでピントを合わせる。ラックピニ
   オンを固定します。
  Cピント合わせアイピースを抜き、デジカメを装着すればピントが合っ  
   ているというわけです。
    
  ピント合わせアイピースは、ピント合わせで覗いたときに口径mmの  
  2倍以上にします。  
    
●望遠鏡の光軸合わせ、整備、調整は大切です。(池村俊彦)     
    ここにおられる新川さんの例ですが、シュミカセを使用して撮影され  
  ていますが、最初は画像処理をしても、ボケボケの画像だったのですが、  
  根気良く調整を行ったところ、新しい望遠鏡を買ったのかと思うほどの  
  良い画像になり、びっくりしました。画像処理に頼る以前に、望遠鏡の  
  調整、光軸合わせなどをしっかり行うことは大切だと思います。  



page56 分科会報告 2
観測結果の理論的考察方法など
                     リーダー:堀川 邦昭  

「理論的考察」と仰々しいタイトルですが、この分科会提案者の意向から、眼視観測 で得られるスケッチやCMTから何がわかるかという観点で、伝統的解析手法である、展 開図、ドリフトチャート、自転周期の算出について簡単に解説しました。 展開図の作製 展開図はスケッチをつなぎ合わせて作る木星面の地図で、木星面のより広い領域の状 況を一度に知ることができますし、ドリフトチャートと組合せて個々の模様を同定する こともできます。展開図はスケッチと同一スケールで描きます。全周展開図の場合、縦 は67mm、横を226mm(72mm×円周率)です。模様の経緯度は、スケッチにネットを当てて 測ります。CMTはスケッチよりも精度が高いため、その値を優先します。なお、読み取 りは中央子午線から東西30°前後までの模様に留めます。 全面展開図 木星面全体を一望できます。全面展開図は、長くても4-5日程度で全周をカバーでき るように観測計画をたてなければなりません。体系1が体系2に対して一日当たり7.63° も前進するためです。 部分展開図 木星面の一部だけを描いた展開図です。個々の模様を同定したり、時間と共に変化す る様子を追跡するために作ります。部分展開図は、縦軸に日付、横軸に経度を取り、1 日または数日の観測をまとめて描きます。観測のない期間があっても日付軸を詰めない ようにします。

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ドリフトチャートの作製 CMTを、縦軸が日付、横軸が経度のグラフにプロットしたものがドリフトチャートで、 個々の模様の経度変化の違いを明らかにすることができます。ドリフトチャートはベ ルトやゾーン毎に分けて作製すべきで、最低でも第1系、南半球、北半球の3つには分 けるべきです。プロットする際はわかりやすいように、模様の前端は<、中央は○、     後端は>など、また白斑は○、暗斑は●などで表現します。          特殊経度によるドリフトチャート     永続白斑などのように、模様を複数シーズン追跡すると、ドリフトチャート上を何     周も回ってしまう場合、特別な経度系のドリフトチャートを作製します。特殊経度の     計算方法は以下のようになります。     λ = λ0 + k x (JD − JD0)        λ0 : CMT観測で得られた経度(体系1/体系2)    k : 係数(任意に選択)    JD : 観測日時    JD0 : 基準となる日時(任意に選択) 自転周期の計算     模様の自転周期の計算に必要なデータは、模様の30日間の経度変化量(ドリフト)で     す。 ドリフトチャートに定規を当てて読み取ってもかまいませんが、最小二乗法を使     えばより正確な値を得ることができます。ドリフトを求めたら、下記の式で自転周期     を求めます。     体系1: RP = 9h50m30.003s + 1.345 x D     体系2: RP = 9h55m40.632s + 1.369 x D     (D: 30日間の経度変化量)  

page58 分科会報告 3
木星面追跡の方法と魅力
                     リーダー:伊賀 祐一
参加者:阿久津、奥田、尾崎、蒲生(4名)

 木星観測を行った後の木星面現象の解析を行うための方法と その魅力について話し合いました。ただ観測をして報告をした というよりも、どのような変化が木星面にあったかを知ってい る方が楽しみが増えます。そのための第一歩として、木星につ いての知識を深める必要があります。できれば、木星観測のバ イブルである John H. Rogers The Giant Planet Jupiter Cambridge University Press(1995) ISBN 0-521-41008-8 を読んでください。この書籍の各章末にある模式図は、木星面 に発生する現象がすべて網羅されています(配布資料)。  次に、CCDによる観測画像が得られた場合に、どのような画 像処理を行うのが良いのかを議論しました。特に、ウィナーフ ィルターや最大エントロピー法による画像復元処理が有効であ り、実際の木星画像に適用する際のパラメータについて情報を 交換しました。

page59
 最後に、画像からどのような情報を引き出すかについて、私
の経験を紹介しました。
(1)模様の形態学
  見えている模様にどのような変化が起こっているかをまと
    めます。
(2)模様の経度計測
  画像の場合は経度を計測することが重要です。現在の方法
    は、天文観測年表の経緯度図をスキャナーで取り込み、そ
    れを画像に重ねて読取っています。得られた画像にネット
    画像を合わせるのではなくて、大きめのネット画像に木星
    像を拡大して合わせます。この際に周辺減光や位相角によ
    る影響をどのように減らすことができるかが、最終的な経
    度の精度に影響します。


(3)ドリフトチャート     模様の経度が計測できたら、その模様毎のドリフトチャー   トを作成します。自作したJavaツールでドリフトのプロッ   トや最小自乗法による自転周期の算出などを行っています。   (4)展開図     全周に渡るベルトや模様の様子をつかまえるために、自作   のソフトウェアで展開図を作成します。                            以 上

page60 分科会報告 4
スケッチ入門講座
                     リーダー:安達  誠

 現在はCCDの全盛時代だが、観測の基本は昔もこれからもスケッチである。 どんなによいCCD画像が撮れたとしても、これから情報を得るためには、現 象を見極める目が必要だからである。  とりわけ、木星観測を始めようとする学生にとっては、最も入りやすく、か つ重要な経験期間となっている。この経験を生かしてCCD画像による観測研 究や物理研究に入っていってほしいものである。学生は金銭的にも時間的にも 苦しい状況にあるが、この経験は忍耐と根気を必要として、人間形成のために も重要な経験をさせてくれることだろう。    今回は、実際に撮影された15cmの反射による(滋賀県西谷氏撮影)VTR を放映しながらスケッチを経験していただいた。

page61


page62
・平行な模様を軽く描く
・位置のはっきりした模
  様の位置を決める
・その時の時刻を記録する。












・左側から詳細に描いて 
 いく













・完成


page63
◎スケッチの手順    
1 平行な縞模様を軽く描く。    
     このとき、位置や幅ができるだけ正確に記録できるようにする。少し
    でもずれると最後まで修正できないばかりか、すべてがおかしい記録に
    なってしまう。位置が取れるまではスケッチには入っていはいけ
    ない。
               
2 位置のはっきりした模様を探し、位置を確認する。    
    確認したらスケッチ用紙に正確に記録して、時間を記入する。
               
3 細かな部分を記録する。    
    無理に描かず、確実にあるものだけを記録すること。
    上が南となる倒立象の通常の天体望遠鏡の場合、惑星は、自転に
    より模様が右から左へ移動していく。そのため、隠れていく左側
               を優先して進めていく。

4 濃淡をつけて確認する。
 


 
◎重要なことがら
 きれいなスケッチをみると、写真のようにきれいに描きたいと思うのは、すべ
ての人に共通の願望である。もちろんきれいに描けるに越したことはない。しか
しながらこれにはそれ相応の練習と技量が必要になってくる。生来、優れた技量
を先天的に持っている人もいれば、持っていても眼に乱視のある人もいる。すな
わち、みんなそれぞれ違った条件であるということだ。
 重要なことはきれいに描くことではなく、見えている情報を紙の上に正確に記
録することである。すなわち 
 
     模様を創造しない
    位置を正確にとる
             
◎CMTをとる            
 模様が木星面の中央を経過するときの時間を測定することが重要である。模            
様を描くよりも、本当は、もっと大切な作業であるともいえる。これはスケッ            
チをとるときに同時に進める作業であり、訓練を必要としている。スケッチを            
とるようになった観測者はぜひとも挑戦していただきたい技術である。            
            
◎スケッチについては下記まで            
            
 520-0242  滋賀県大津市本堅田4−8−11  安達 誠            
      E-mail  VZD07247@nifty.ne.jp            
            
                               以    上

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懇親会風景スナップ

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和室風景スナップ

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終了挨拶(安達)

  第24回の木星会議は、初めて中京地区で開催され、50名近く
の参加者が集まりました。最近になって中京地域にもたくさんの観
測者ができ、全国的に活発な活動が行われるようになりました。こ
れを機にたくさんの人が木星に眼を向けるようになってほしいもの
だと思います。
 最近はCCDカメラを使った情報収集が進み,著しく画像が進歩し
ています。また,このことから,今までとは違った観測などもみら
れるようになり,大きく変化をしようとしています。また,新しい
方法の開発も大きなテーマの一つになったように思います。これか
らもさらなる発展を願いたいものです。
 今回、この会議を開くにあたってサザンクロス天文同好会の会員
の皆様には、積極的な支援をいただいたことに厚くお礼を申し上げ
ます。また、東亜天文学会からは会を開くにあたり助成をいただき
ました。また、集録を発行するにあたり、月惑星研究会の田部一志
さまより助成金を預かりました。ここに皆様に紹介させていただき
ますとともに厚くお礼申し上げます。

page67
記念写真

page68  
参加者名簿
番号
氏名
出身県
生年
研究発表など
0
日比 敏光
愛知
 
スタッフ、受付
0
高橋 章  
愛知
 
記念写真
0
徳重 法世
愛知
 
受付
0
池村 俊彦
愛知
1952
スタッフ、土星の赤味報告 デジカメと画像処理
0
船戸 昭孝
愛知
1957
サザンクロス代表
0
野村 尚志
愛知
1972
スタッフ、案内、写真
1
蒲生 敦 
愛知
1960
 
2
安達 誠 
滋賀 
1953
総合司会    スケッチ入門
3
伊賀 祐一
京都 
1955
BEとFAの合体間近か  緊急報告 木星面追跡の方法と魅力
4
小嶋 孝弘
和歌山
1974
 
5
嶋田 俊之
神奈川
1979
 
6
阿久津富夫
栃木 
1955
 
7
田部 一志
神奈川
1956
永続白斑の合体について 
8
唐沢 英行
東京 
1941
デジタルビデオ画像の画像処理
9
唐沢ヒロ子
東京 
1946
 
10
長谷川 均
東京 
1957
電波による木星大気の観測
11
杉山耕一朗
北海道
1976
 
12
堀川 邦昭
神奈川
1958
今シーズンのまとめ、1990年代におけるNEB北縁のバージの起源、観測結果を理論的に考察する方法など   
13
竹内 覚  
福岡  
1965
木星の斑点と帯状流測定
14
松田 昭市
愛知
1957
 
15
奥田 耕司
滋賀  
1956
 
16
新川 勝仁
大阪  
1960
(懇親会まで参加) フォトショップ・ステライメージ3での画像処理
17
山田 達雄
愛知  
1923
 
18
石橋 力  
神奈川
1949
 
19
西谷 輝昭
滋賀  
1944
ビデオ紹介
20
外村 一  
滋賀  
1948
 
21
栗原 工  
神奈川
1979
 
22
後藤 真澄
神奈川
1978
 
23
佐藤 宏樹
東京  
1979
 
24
田中 忍  
神奈川
1979
 
25
高橋 雅弘
三重  
1970
 
26
岩瀬 正明
福岡
1964
 
27
永井 洋  
神奈川
1979
 
28
菊川 真以
千葉  
1979
 
29
高橋 智子
東京  
1980
 
30
荒井 康史
千葉  
1979
 
31
清水 悟  
東京  
1979
 
32
幡谷 香  
神奈川
1979
 
33
堀籠 儀穂
東京  
1979
 
34
樋口 幸江
東京  
1979
 
35
尾崎 公一
愛知  
1951
(分科会まで参加)
36
河原 義則
愛知  
1947
 
37
五十嵐克彦
埼玉  
1959
懇親会まで参加)
38
薮 保男
滋賀
1932
(分科会まで参加)   
39
柚木 健吉
大阪  
1949
 
40
白木 浩介
東京 
1970
 

NTT松原苑  電話 052-322-3001
大須プラザ   電話 052-231-0303   

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終了後のスナップ写真

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木星観測の報告先など
 ここに挙げるものは2000年6月1日現在の報告先です。これらのうち東亜天 文学会の報告が,宮崎氏から堀川氏に変更になっていることにご注意ください。 報告されたもののうち東亜天文学会では機関誌の天界にその報告分が掲載されて おり,毎月発行されています。また,月惑星研究会関西支部では報告されたもの は月惑星研究会関西支部のホームページに順次アップデートされています。どこ に報告されても構いませんが,可能ならば両方共に報告されることをお勧めしま す。また,国内だけでなく,海外のほうでも観測報告を広く求めているところも あります。一部をここにも掲載しますが、そのほかの報告先や、方法などについ てのさらに詳しい情報は、安達、堀川、伊賀、池村 までお問い合わせください。 ------------------------------------------------------------------------ 取扱内容 :惑星全般の画像、スケッチ 組織、担当者:月惑星研究会関西支部 (担当 伊賀) 活動内容 :ホームページで分析、公開する。 http://www.kk-system.co.jp/Alpo/index.htm 報告方法: 電子メールまたは、郵送 FD、MO、スケッチコピーを下記あてに報告する。 E-mail: iga@kk-system.co.jp   〒607−8075 京都府京都市山科区音羽野田町7-5 進和ハイライフ1011   伊賀 祐一 月惑星研究会関西支部入会も受け付ける。 ------------------------------------------------------------------------ 取扱内容 :木星と土星の画像、スケッチ、観測の報告 組織、担当者:東亜天文学会 木・土星課 幹事 堀川 邦昭 活動内容 :天界にて分析、報告、紹介する。 報告方法 : ハードコピー またはスケッチをA4サイズで下記まで郵送   〒245-0002 神奈川県横浜市泉区緑園6-34-31   堀川 邦昭   E-mail:77943814@people.or.jp ------------------------------------------------------------------------ 取扱内容 :木星の画像 組織、担当者:ALPO/BAA Jupiter Sections Damian Peach (イギリス) 活動内容 :木星画像を分析、測定し、JUPOSに報告する。 報告方法 :画像ファイルに撮影データーをつけて電子メールで送信する。   E-mail :dpeach78@netscapeonline.co.uk 注意 1ヶ月以内の最新画像が望ましい。 撮影時刻はUTとし、精度は10秒以内とする。 撮影データーは全部英文とする。 (報告方法の問い合わせ先 堀川、阿久津 、池村 ) ------------------------------------------------------------------------ 取扱内容 :土星の画像、土星に関する観測報告 組織、担当者:BAA Saturn Sections David graham (イギリス) 活動内容 :土星画像を分析し、BAAホームページに紹介する。 報告方法 :画像ファイルに撮影データーをつけて電子メールで送信する。   E-mail :dave@grah.swinternet.co.uk 注意 1ヶ月以内の最新画像が望ましい。 撮影時刻はUTとする。精度は1分程度。 撮影データーは全部英文とする。 (報告方法の問い合わせ先 堀川、阿久津 、池村)

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   その他の情報(2000年6月1日現在) 
    
    取扱内容    :    惑星全般のスケッチに関する技術、技法、記入要領、
    スケッチ情報等の問い合わせ
    組織、担当者:月惑星研究会関西支部    安達 誠    
  〒520-0242 滋賀県大津市本堅田4-8-11    
    安達 誠    
    E-mail:VZD07247@nifty.ne.jp    
  東亜天文学会、月惑星研究会関西支部への入会も受け付ける    
  木星会議開催に関する問い合わせ    
------------------------------------------------------------------------    
    取扱内容    :ピコナ撮影技術、ピコナ画像処理ソフト提供  の問い合わせ    
    組織、担当者:月惑星研究会関西支部    池村 俊彦    
  〒468-0004 愛知県名古屋市天白区梅が丘1丁目1211    
    池村 俊彦    
    E-mail:ikemura@crocus.ocn.ne.jp     
------------------------------------------------------------------------              
    取扱内容    :ビデオ画像処理ソフト「PLANETS」の問い合わせ              
    組織、担当者:月惑星研究会  唐沢 英行              
  〒142-0042 東京都品川区豊町4-3-6              
  唐沢 英行              
  E-mail: karasawa@ta2.so-net.ne.jp              
------------------------------------------------------------------------              
その他関連サイト  (2000.2.28 現在)            
   国名           名    称                        アドレス              
   日本          月惑星研究会東京本部       http://www.astec.co.jp/~hh/getsuwaku.html      
   日本          月惑星研究会関西支部           http://www.kk-system.co.jp/Alpo/index.htm      
   日本          東亜天文学会              http://www.amy.hi-ho.ne.jp/oaa-web/      
   日本          国立天文台               http://www.nao.ac.jp/index_J.html      
   日本          天文同好会サザンクロス        http://member.nifty.ne.jp/scross/index.html      
   日本          堀川さんの「木星観測のページ」 http://www.people.or.jp/~kuniaki/jupiter.htm      
  ドイツ         JUPOS                          http://www.jupos.de      
  USA         ALPO                       http://www.lpl.arizona.edu/alpo/      
  USAハワイ   IRTF                           http://www2.keck.hawaii.edu:3636/realpublic/ao/aolight.html      
  イギリス       BAA  木星                   http://www.ast.cam.ac.uk/~baa/jupiter/index.html      
  イギリス       BAA  土星                   http://members.netscapeonline.co.uk/dpeach78/index.htm      
  フランス       pic.du.midi                    http://www.bdl.fr/s2p/imagespic.html      
  USA         HST最新画像                 http://www.stsci.edu/EPA/Recent.html      


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木星会議一覧
第1回1974年8月   仙台市天文台
第2回1975年10月国立科学博物館
第3回1976年10月国立科学博物館
第4回1977年11月国立オリンピック青少年センター  
第5回1979年3月仙台市天文台
第6回1980年4月国立オリンピック青少年センター
第7回1981年5月国立オリンピック青少年センター
第8回1981年6月国立オリンピック青少年センター
第9回1983年8月神戸大学
第10回1984年5月仙台市天文台
第11回1985年6月国立オリンピック青少年センター
第12回1986年8月兵庫県神戸市神戸学生センター
第13回1987年11月山形県酒田市総合文化センター
第14回1988年11月横浜市百武学園百武ホール
第15回1990年2月栃木県宇都宮市青少年会館
第16回1991年6月仙台市天文台
第17回1992年8月京都府京都大学
第18回1993年10月山形県酒田市
第19回1994年6月横浜開港記念館
第20回1995年6月滋賀県ダイニック天究館
第21回1996年10月富山市科学文化センター
第22回1997年8月京都市興正会館
第23回1998年10月東京都品川区総合区民センター
第24回2000年2月愛知県名古屋市松原苑



裏表紙








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